潮と風向き

海も川と同じように流れがる。
水面が高くなる【満潮】と低くなる【干潮】を繰り返している。

潮が流れると海底の微生物やプランクトンが流れだし、それを好物とする生物が動きだし、それを好物とする大型の生物も動き出すといった海の中の食物連鎖が始まるのだ。


釣れるキーワード

時合い

釣りには時合いという言葉があり、その時間帯は良く釣れるとされている。時合いに休憩なんてしてる人はいないだろう。この時間帯は魚のお食事タイムであって釣り人は働く時間帯なのです。

時合いは釣り場によっての特徴もあると思うが、朝まずめ夕まずめは魚の活性が高まり食いがよくなる。こういった時間帯を時合いと呼ばれている。

この朝夕のまずめ時がなぜいいのか…

海の中の植物性プランクトン。コイツらは太陽の光が好きで日中に光合成をしているのだが、それをエサとする動物性プランクトンやそれをエサにしてる魚たちは太陽の光が嫌いらしい。

魚が夜行性なのは夜釣りが釣れやすいことで知られてることだが、この太陽嫌いな魚たちと太陽好きな植物性プランクトンが同時に行動するのが“朝夕まずめ”ということ。だから曇りの日の朝夕まずめは特別に釣れやすくもないそうだ。

ほかにも止まってる潮が動き始めた時も時合いだろう。例えば左に流れてる潮が止まって右に流れ出した時とか、その反対とか…

また、時間帯でなく魚の食い気が立った時や回ってきた時も時合いと表現していいだろう。


上げ三分と下げ七分

海釣りには上げ三分下げ七分という言葉がある。これは潮の干満状態で釣れる時を言っているのだが、私は“時合いは潮が動き始めた時”と思ってるので、干潮時の後と満潮時の後だと思ってたのだが…

今回調べてみたらそれぞれ潮どまりの前の時間帯とする見解が多かった。

私は潮どまりのあとに動き出して『よっしゃ~!』とばかり魚の活性が良くなるのかと思ってたのだが、もしかして『もうすぐ流れが止まるぞ~!早く食えよっ!』って魚が思うかい?

上げ三分 下げ七分

どっちが正解なんだ?


大潮

よく大潮の日が干満の差が激しく流れが大きいから釣れると言われますが、それは魚にもよると思うし釣り場によっても特徴はあるだろう。

私の知り合いの年配者に言わせれば『大潮のあとの小潮』って言葉が出てくる。

それと普段から流れのある場所で大潮の影響で早くなれば釣りにくいでしょうし、普段流れが弱いところだったら大潮でよくなるところもあるだろう。潮の変化のおかげで河川の水を引き込んで水温変化してしまったりとか塩分濃度が下がるとか、“大潮がいい場所”も“大潮がダメな場所”もあるだろう。

ただ、海水圧が大潮の時は低くなるので魚にはいい条件のような気がする。

一般的には大潮がいいとのことだ。


釣れない潮

釣れない潮といっても場所によって異なるだろうし、悪いと言っても釣れないわけでもない。「今日は潮がわるいなぁー」って言葉、潮が悪いのか腕が悪いのか…


水潮

大雨が降った後に河川から大量の真水が流れ込み塩分濃度が薄くなる。
汽水域に対応できる魚でも急激な変化は好ましくなく釣果が良くなることはないだろう。 また川の水によって水温も低下する。


赤潮

赤潮をここで潮と呼ぶのはどうかと思うが、釣りに適していないと言うことでは適していない。赤潮の原因は、海の栄養が増えるために起こる。「栄養が増えればいいじゃないか!」とも思うのだが、そのことでプランクトンが異常増殖して魚もみんな元気になり海の中が酸欠になるようだ。その結果、プランクトンが大量に死んで赤くなる。そんな酸欠状態の所を魚は好む分けなく、どこかへ移動してしまうのだろう。


風は釣りの大敵!

風は大いに気にすべき!

強い日は釣りになんてなりません。

背中に風を受ける場所を探せ!
といわれても、そんなにいい場所も無かったり、急に吹き出したりとか向きが変わったりとか…

少しの風や波ならいいが、風の強い日は釣行を諦めるのも得策だろう。


釣れる風と釣れない風

風は釣り人に影響を与えますが魚にも影響を与えるようだ。

風の向きと強さで潮の色が変わったりするんですわ。濁ったり澄んだりと…
濁りがあれば水中から見た人間も見えにくくなり、警戒心の強いチヌなんかは濁ってるほうが釣りやすい条件だとされている。

魚はきれいな水がいいと思われがちだが、少し濁りがあるほうが魚にはいいようだ。水が澄んでるってことはプランクトンなどの微生物も少ない状態、少し濁ってるくらいのほうが魚は好きらしい。

風は吹いてるほうが海中への酸素も融けやすい。堤防や磯などに波が打たれそこに住んでる小動物が海中へ落とされる。

また、台風の時などは海底が波で洗われて魚にとってのエサが増えるとか…

釣り人には風は大敵だが、魚にとっては風はいいようだ。


釣り場での“いい自然状況”を知ること

潮にしても風にしても、その釣り場での“いい情報”を知ることが釣果に繋がるだろう。

釣具屋のおじさんとか渡船屋のあんちゃんとか常連さんとかと仲良くなることも大事です。