活きエビは元気が一番!

波止で釣り人を見てると、オキアミコマセを使う釣りに混じって何やら違うものを撒いてる人を見たことないですか?

シャカシャカとヒシャクを振ってはポイッ!と投げて…

木製の箱…裁縫道具でも入ってるかの雰囲気の木箱。
そんな木箱に腰をかけて釣ってる老人を見たことないですか?


エビ撒き釣り

生きたシラサエビブツエビを撒いて釣る方法でエビ撒き釣りというのがある。エビ撒き釣りで一番重要なことは、元気なエビでないと意味が無い!ということ。

シラサエビブツエビをエサに使うのは主に冬場の釣り。冬場の水温の低い時期は魚はエサを食べなくなる。その時期に食わすためのエサが活きエビなのだ。

“ピンピン”と元気よくエビが跳ねる動きが魚の食い気を誘い釣るわけだから、元気の無くなったエビはエサとしては失格なのだ。


エビ撒きの道具

エビクーラー

エビ活かしクーラー

生きたエビを入れる入れ物。
クーラーボックスのようなハードタイプと発泡スチロールにビニールカバーとベルトを付けたタイプとがある。エビが休憩できるようにネットが付いてるタイプがほとんど。

中には通常のクーラーボックスにエアポンプとネットを付けて改造してる人もいる。

最初にエビクーラーを購入する時は、発泡スチロールタイプでも十分。注意点としては、どれくらいの量を入れるかでエビクーラーの大きさも決まってくるので、大きさがわからなければお店の人に聞けば教えてくれろだろう。

エビの元気度を維持する為には多くを入れないことが重要。多く入れることで水質も悪くなるし、酸素量も減るし水温も上がる。何よりものんびりゆっくりと泳がせてるほうがエビにはいい。


エアポンプ

ナショナル エアポンプ

水槽で熱帯魚を飼うのと同じで酸素を水に溶かしてあげなければならない。効率よく酸素を溶かすには水流を作ってあげることが大事。付属でポンプも付いてるのもありますが、大きな入れ物には大きな別売ポンプを使うようにしよう。

あとエアストーンのチェックも忘れずに。目詰まりするといい水流を作ることができない。

専用エビクーラーには、エアポンプを付けるところとエアホースを通す穴が開いている。


すくいネット(エビ網)

すくいネット(エビ網)

中のエビをすくう為のもの。手ですくうことも出来るが、エビが弱るし毎回手を入れることで水温も上昇する。

すくいネットはホームセンターでも熱帯魚ショップでも売っている。エビを元気に保つことに水温上昇は大敵!邪魔臭くてもネットですくうように心がけよう。


ヒシャク

エビショット

エビ用のヒシャクは水切り穴が付いて、それですくってポイッ!と投げるのだが、普通のコマセのように撒くのではなく、シャフトの弾力で飛ばす。

写真は第一精工の【エビショット】。コレが使いやすい!


底撒きカゴ

底撒きボール

エビを撒いても底まで沈んでいかない。沈んでもエビが散らばってしまって…。
そんな時に便利なのが底撒きカゴ。

底撒きカゴにエビを入れて底まで沈めたあと、竿をしゃくればカゴが開いてエビが出てくる。水深がある時、底のチヌやメバルを狙いたい時などに便利だ。


活きエビの付け方

シラサエビ付け方1シラサエビ付け方2

ハリへの付け方として一般的に使われてる方法が【チョン掛け
付け方も簡単で弱りにくい。

このチョン掛けは、少しかかってるだけでも尻尾の部分は硬いので取れにくい。

鼻掛け】は顔の部分に刺してしまうので弱りは早くなる。
尻掛け】もチョン掛けに比べれば弱りやすい。

ホホ掛け】は、ホホの殻だけを薄く刺す方法。黒い部分が脳みそなのでここを刺してはダメ!【チョン掛け】と同じく弱りにくい方法だが刺し方が難しく、薄くかかると取れてしまう。

ただし、活きエビの動きを重視するなら“尾に掛ける”より“ホホに掛ける”のが断然いい。“ピンピン”と動くのは尾で、その尾にハリがあれば動きも鈍くなる。エビ撒き釣りをメインに考えるなら、【ホホ掛け】はマスターするべきだろう。

サシエサのエビはエビクーラーの中の元気なヤツを選ぶのがいい。


ハリのサイズ

仕掛けを作る時、ハリのサイズは悩むところだろう。
魚の口に合わす・エサに合わす・丈夫さで選択・針掛り重視・食い込み重視など、その人それぞれに考え方もあるだろう。

ただ、この活きエビを使うエビ撒き釣りはエビのサイズに合わすのがいい。

エビ撒き釣りのいいところは、活性の落ちた冬場にエビの“ピンピン”と跳ねるような動きが魚の食い気を誘い釣果へと繋がっていく。エビを“ピンピン”と跳ねさすためには大きい(重たい)ハリは邪魔になってくる。小さいエビに大きなハリが付いてたらエビだって疲れるだろう。

活きエビ専用針というのは細地で軽く、刺してもダメージを少なく重さも動きの邪魔にならないようにと考えられたハリ。せっかくの活きエビ、“ピンピン”を最大限にアピールしよう!


マキエの仕方

マキエとして使う時、シラサエビは横に広がって泳いでいくためそのまま撒いてもマキエとしての効果が薄くなる。ポイントを作るために撒くのだから横に広がらずに沈んで欲しい。

そのために瞬間的に気絶させて撒くのがシラサエビ
撒く量として数匹、手で軽く握るか柄杓に入れたまま手で塞いで上下に5~6回振ると気絶をするので、その後に撒こう。気絶してるシラサエビも下に沈んだ後に気を取り戻しポイントで泳ぐようになる。

ブツエビはシラサエビと違い、気絶さす必要はなく根をめがけて泳いでいく。底にマキエを効かせたい時は便利なエサだ。メバルなど底を狙う時は、シラサエビよりブツエビのほうがいい。

マキエの仕方として、足元ならば一旦ネットですくって手で撒けばOK!
前方に投げたければ、ヒシャクで数匹すくってシャフトの弾力で飛ばそう。

底なら底撒きカゴがある。

シャフトの曲げる加減がわかれば同じ距離に飛ばすことが出来るので、ヒシャクを振るより確実です。


魚釣りはイメージが大事

海の中の状況、魚の状況やマキエサの流れ、サシエサの状況など、釣りにはイメージが重要!

実際にもぐって見れるわけでもないし、常にサシエサと魚との位置を自分でイメージながら結果が出てなければ次の方法に移ること。

テレビとかで見てると、釣っている人は潮の流れやサシエサの状況、マキエサの流れなどを断言するかのように解説する。

でも実際に見てるわけではなく、すべてイメージされているのです。過去のことや当日の流れや自身の直感などで状況判断されているのだろう。