ロッド(竿)のスペック

ロッドのスペック表示

たくさんの釣竿の中から何を見て購入したらいいのか?釣竿のスペックをあらわす項目としていくつか紹介していこう。

標準全長
竿を伸ばした時(又は継いだ時)の全長
仕舞寸法
竿を仕舞った時の全長
継数
何本構成でできているか
標準自重
竿の重さ
先径・元径
太さを表す数値
錘負荷
硬さを表わす数値
適合ハリス
竿の性能を発揮できるハリスの基準
使用素材
竿の素材
調子
竿の曲がり方

釣具屋で竿を見てると必ずいわれる言葉が「よかったら出して持ってみてくださいね」と。そう言われると、つい出して持ってしまうのだが、「どうです?いいでしょう?」…

うん…たしかにいい。値段がいい!

でも買わない、買わないと言うより買えないのです (+_+)


磯竿(上物竿)

表記例:1-5.3
磯竿を選ぶ時の基準は適合ハリス。表記例の前側の数字が号数で後方が長さ。
1号竿なら1号ハリスが最も適している。波止釣りで使う長さは、5.3mか5mがいいだろう。

また上級品はチヌやグレなどターゲットを絞って硬さや調子で区分けされている。

0.5号/0.8号
細仕掛け用の竿としてメバルや時にはチヌをターゲットに好まれている。追加ロッドとして欲しい。
1号/1.5号
波止のウキ釣りの標準号数。波止のチヌ釣りや磯のグレ釣りなど他にも一番使用されてる号数で、最初の1本はここからだろう。
1.7号/2号
磯のグレ釣りで使用される号数。チヌ釣りでも使える号数。
2.5号/3号
大型の尾長グレやカゴ釣りの入り口サイズ。サビキ釣りなどもこのサイズからがベストだろう。
4号以上
大型のカゴ釣りなどがターゲット

落とし込み竿

落とし込み竿を選ぶ時は、硬さと調子。ターゲットがチヌに決まっているので、磯竿のようなハリスの号数表記より硬さや調子と長さの表記が多くなる。

長さに関しては波止の高さに合っていないと釣りにくく疲れる。


投げ竿

表記例:25-405
投げ竿を選ぶ時の基準は錘(オモリ)負荷。その竿の性能を発揮するのに最適なオモリ号数が表記されている。
前側の数字が25なら25号がその竿の最適なオモリ号数で錘負荷範囲が20号~30号なら“この範囲で使ってね”の意味。しかし25ならワンサイズ落とした23号オモリが扱いらしいそうだ。後ろ側の405が長さ。

シマノの場合は “405EX” となり、Aから始まる記号でAX.BX.CX.EX.FXとオモリが軽くなる。AXの上にXXもある。
長さは405と425が主流で405が扱いやすいようだ。


仕掛けとのバランス

仕掛けとのバランスを考えた時に必要な項目は標準全長も関係あるが【錘負荷】と【適合ハリス】と【調子】だ。


錘負荷

錘負荷は竿の強さと考えればいい。
その竿を性能を出すのにどれくらいのオモリの仕掛けがいいのか?

例えば、オモリ負荷5~10号の磯竿3号があって0.5号オモリの仕掛けでウキ釣りをしても、その竿がいくら高級な竿でもその性能なんて全く出てこない。極端な話、竹やぶのタケを1本切って来て釣ってるのと同じ。

反対に30号オモリを付けて投げ釣りでもするとレンコン畑にどっぷりはまったようなもので身動きが取れない。とにかく丁寧に丁寧にと投げなければならない。釣りにならないだろう。

でも10号のカゴ釣りなら、シャキ~ンと飛ぶわけ。とてもいい竿なわけ。

強いほど重たいオモリを使うことが可能で、反対にオモリが大きすぎると竿が負けてしまい思うように操作が出来ない。

あまり神経質になる必要もないが、「オモリが勝ってるから無理をしないように…」と頭の片隅には入れておこう。錘負荷より仕掛けの重さが勝ってる場合のほとんどが投げる釣りだろうから、投げるバランスを崩して周りの人も危険だ。

その反対の竿がバリバリに強い場合は、まぁ誰にも迷惑掛けないから好きにやってくれたまえ。


適合ハリス

適合ハリスとはその竿の性能を発揮できるハリスの太さと考えればいい。

仕掛けは切れないのが理想だが、そうなると竿が折れる結末となりうる可能性があります。高価な竿を折るわけにはいきませんし、高価なウキを流すことも避けたいものだ。

●号~△号となってる後ろの大きい数字より大きい号数のハリスやラインを使ったら、仕掛けが切れる前に竿が折れる可能性があるってこと。想定外の引き込みを考えて仕掛けには一番弱いところをあらかじめ作っておくことも重要。ハリのチモトかハリスの上のサルカンの結び目から切れるのが普通です。

前の小さい数字は、その号数より細いハリスだと竿はハリスを助けてくれなくなる。

釣りの仕掛けって、魚の強烈な引きや重みをハリスと道糸(ライン)の強度や伸びと竿のしなりで受けてるんだが、取り込みも近くなってくると今まで出ていた道糸(ライン)もリールのスプールに収まり主役がお役ゴメン。道糸(ライン)ってのは良く伸びて衝撃を吸収してくれてるとても頼もしいヤツ。主役の居なくなった最後のいい場面で竿が仕事をしなければならない。細いハリスというのは切れ易い。瞬間的にグイッと引かれたとき、竿にそれを受ける柔らかさがないとハリスは切れてしまう。適合ハリス以下のハリスだと最後のバラシが出やすくなるってことです。

まぁ、どっちしても目安ですから、範囲内でも折れる時は折れるし、切れるときは切れる。竿が折れるのは穂先側で折れるのが普通だろうが、手元で折れた竿を見たこともある。もちろん、こんなのはかなり安物の竿。ハリスも切れないにしても解ける時もある。これは結び方が下手なだけ…。


ロッド(竿)の調子

調子とは“竿の曲がり方…”

竿全体を10等分して曲がりの支点からの距離の割合を「8:2調子」「7:3調子」「6:4調子」などといい、「9:1」となると極端な先調子で「5:5」は胴調子。

これらは対象魚によって使い分け、釣り味(ハリ掛かり後の魚とのやり取り)に大きく現れるため好みで別れるもので、先調子は繊細なアタリを逃したくない時、胴調子は引きの強い魚を相手する時に好まれる。

また、このどんな曲がり方かと別に“硬調”・“中調”・“軟調”などの硬さもある。“硬い”・“普通”・“柔らかい”の意味で、“超硬調”なんてのもある。

胴調子は柔らかい竿の部類だが、硬調胴調子のとかなったら「胴調子だけと硬め」、先調子は硬い部類だけど軟調先調子なら「柔らかめの先調子」と、もうわけが分からなくなる。

海釣りロッドは号数が基本で選ぶだろうけど、渓流竿などは“硬調”・“中調”・“軟調”で選ぶ。

投げ竿はアタリを取りたい引き釣りなら先調子、食わせたい置き竿なら同調子で選ばれている。

一般的な竿(磯竿や万能竿)は「7:3調子」がほとんどで、初心者はこれが一番扱いやすいってこと。

磯竿なら“先調子”、渓流竿なら“硬調”を買ってれば無難だろう。


仕掛け作りは魚の立場で

魚に合ったハリからハリス、ラインとリールとロッドと…

動き回る釣りなら軽くて短いロッドがいいし、どっしりと釣り座に構えるのなら長さや重さは少しは我慢できるも…

道具を購入する時、仕掛けを作る時、ウキを選ぶ時など、仕掛けの部分から考えなければなりません。その魚を釣り上げれる最小限の太さと重さの仕掛けが理想です。

対象魚を決める
 ↓
大きさを想定する
 ↓
エサの大きさがわかる
 ↓
ハリの大きさが決まる
 ↓
ハリスの太さが決まる
 ↓
攻めるポイントを決める
 ↓
深さが決まればオモリが決まる
 ↓
ウキの浮力が決まる
 ↓
ポイントまでの距離を考える
 ↓
ウキの大きさが決まる
 ↓
道糸が決まる
 ↓
リールのサイズとロッドの硬さが決まる

このように考えてはどうでしょう?


“ビビィ~ン”だ!

重い竿より軽い竿のほうが疲れなくていいに決まってる!
重さに関しては【標準自重】を見ればわかりますが、それだけではない隠れた要素もある。

竿はリールをつけて持つもので、作りのいい竿は標準自重は他のものよりあっても実際に持ってみたらそれよりも軽く感じるものがある。

部分的にオモリを巻いて、持つ部分を支点にテコの原理を利用すれば軽くも感じる…、それを利用して改造する人もたくさんいる。

ロッド(釣竿)は持った時の感覚が重要です。
手にしたとき“ビビィ~ン”と何か感じるものがあれば、それが買い!

注)スペック表記及び数値に関しては一般的な例で記載しています。各メーカでの表記方法がありますので詳しくは購入先でご確認下さい。