ウキの浮力

釣りを始めたころ、浮力なんて考えたことも無かったです。
カッコいいウキを手にしてレジに行ってました(+_+)


ウキの役割

棒ウキと円錐ウキ

ウキ(浮き)と名前が付いているからにはウキが浮くことは当たり前のこと。しかし、ただ浮いているだけではなくウキとしての感度と、そして浮く以外にも飛ぶ役割がウキにはあります。

釣りの中でウキの役割は…

  • 仕掛けをポイントまで飛ばす(運ぶ)こと
  • 水面に浮いて流している仕掛けの場所を知らせること
  • 魚のアタリをウキの動きで見せること

仕掛けをポイントまで飛ばすには、遠くになるほどウキの重さ(自重)は必要になってきます。素材の違いなどを考えなければ、同じウキなら重いウキは大きくなります。

すごいバリエーションのウキがある磯のフカセ釣り

大きなポーチに目いっぱいの円錐ウキを用意して行かれてますが、磯のフカセ釣りの場合(得に外海)は常に潮の流れが変わったり風が吹き出したりと、海の状況の変化が湾内の波止釣りとは比べ物にならない。

波止釣りと違い、一度磯に上がればその場所からウロウロと移動できるはずも無く、状況によったらかなりの広範囲を探っていかなければならない。

そのためにいろんな形やサイズ、それぞれに違うオモリ負荷。ウキは懲りたしたらコレクションのようになってしまうのでしょう。

湾内用の棒ウキは、フカセ釣りの円錐ウキほどの細かな設定やサイズはないが、棒ウキ好きの人はそれなりのコレクションを持ってるようだ。

湾内の波止釣りは棒ウキ…と思われてたが、磯釣りスタイルの円錐ウキフカセ釣りも最近は増えてきている。円錐ウキのサイズと重さの関係は、棒ウキ派の人にも参考になるでしょうし、棒ウキにも当てはまる知識なので知っておいて損は無いです。


ウキのサイズと号数

フカセウキにはサイズと号数があります。

サイズ

サイズは重さ(自重)で、同じ銘柄のウキなら大きさサイズほどウキの自重は重くなります。

この重さ(自重)の表記を、小(Sサイズ)中(Mサイズ)大(Lサイズ)と一般的には呼ばれています。

小(Sサイズ)はアタリの感度はいいが遠くへ飛ばない。大(Lサイズ)は、遠くへ飛ぶがアタリの感度は鈍くなる。中(Mサイズ)は、その中間の役割です。

どうしてもと近いポイントでは埒があかず、遠くのポイントを攻めたい時、風の影響で思ったところまで飛ばない時、アタリの感度を犠牲にして大きいサイズで飛ばすことに重点をおきます。

号数

号数は背負えるオモリのサイズでオモリ負荷

サシエサを深いタナまで届けようと思えば、重いオモリを付けないとなかなか沈んでくれない。重いオモリを付けるってことは、仕掛けがなじんだ後にウキはその重さに耐えて浮いていなければならない

残浮力

BのウキはBのオモリまでの重さなら浮いていることが出来き、プラス残浮力ってのがあり、これらを合わせてウキの浮力と考えます。

残浮力はウキのトップを水面から出す余力。水面から出る部分をきっ水線といいます。

ただしメーカーによっては残浮力設定(考え方)は違い、残浮力を極力少なくしたウキや目いっぱい残浮力のあるウキもある。安価なウキは残浮力が同一シリーズの中でもバラバラのようです。

残浮力を抑えたウキは指定号数のオモリ以外に、例えばスイベルやエサの重さでもウキのトップが沈んでしまいます。こういったウキは、かなり精度がいいてことでしょう。

このサイズと号数(浮力)のバランスで攻めることが出来るポイントが変わってくる。

ウキのサイズとオモリ負荷

上の図はウキのサイズと号数(浮力)の組み合わせで、ポイントまでの距離のどのタナまで仕掛けを送ることが可能かの目安を表しています。

ウキのサイズ(重さ)でどの距離まで仕掛けを飛ばすことが出来るかが決まりますし、オモリの重さ(ウキの浮力)でどのタナまで沈めることが出来るかが決まります。オモリが重いということはウキの浮力(オモリ負荷)は大きくする必要があります。

大(Lサイズ)で1号負荷(浮力)のウキなら距離30m以内・深さ10mの超深いタナまでカバー出来るが、そんな重くて大きなウキは魚がエサをくわえた時の抵抗が大きく食い込みは悪くなる。

ウキやオモリの重量も含めた仕掛けの重さは、軽いほうが魚に違和感を与えることなくアタリも取りやすいのが世間の常識!

余計な重さを魚に察知されないよう、サオ先プラスαの距離で浅いタナなら軽く小さく浮力の少ないウキを、遠くで深いポイントを攻めたければウキの感度・魚の食い込みを犠牲にして重く大きくて浮力も大きいウキを…。

フカセウキの選択は、このようにして決まるようだ。

初めて円錐ウキを購入するのなら、全てをカバーできる種類を揃えるのはそれなりに予算も必要!

中(Mサイズ)でオモリ負荷(浮力) B → 3B → 5B → 1号 の4種類があれば、黄色のポイント7箇所をカバーできますので揃えるならそれで十分でしょう。

白色と黄色が並んでるポイントは代用が可能の意味で、距離30mでの超深いタナが「中・1号」で代用可能なら、その上のタナも可能では???と思われるでしょうが、「中・1号」だから30mの距離を飛ばすことが出来き、「中・5B」になると軽くなり距離30mの距離まで届かなくなるということです。

ウキの重さだけ足りないってことです。


浮力表示は微妙なもの

オモリとのバランスを数値化されている浮力表示ですが、その時その場所の水質(塩分濃度)によっても変わるでしょうし、その日の風や潮の速さで異なってきますので、これら数値は目安として考えること。海面の浮き沈み(波風)でもトップの状態は変化します。

海水塩分濃度は、太平洋と日本海とでは違ってくるらしい。瀬戸内海でも本州側と四国側とで微妙に違ったり…

ウキの浮力は、この海水濃度の影響を受けるのでジンタンなどを打って浮力調整を行う。

いろいろな状況に応じて変わってくるからフカセウキの種類はあれだけの数が必要になるのでしょう。

サイズは大きさですが、サイズが大きけれは浮力もあって大きなオモリを背負えるかというと、そうでない場合もあり、大きさを同じにして素材の関係で重さ調整をしているウキもあります。


00号と000号

特殊な号数・・・00号と000号

最初見た時は(@_@)でした。

ウキの号数表記はどれくらいの重さまで耐えて浮いていられるか?を表記したもので、ウキ下の部分(仕掛け部分)には「ハリス」「ハリ」「ツケエサ」「ウキ止めゴム」がウキにぶら下がっていて、それらに指定号数のオモリをぶら下げることで最良のバランスを取ることが出来る。

  • G2ウキは、仕掛けとツケエサとジンタン2号
  • 0号ウキは、オモリを打たない仕掛けとツケエサ

でバランスが取れてウキのトップ(喫水線)だけを水面に出せる浮力がある。

ウキとは浮いているものだと思っていたが

  • 00号ウキは、仕掛けとツケエサを付け、仕掛けがなじんだら徐々に沈んでいく
  • 000号ウキは、ツケエサを付けない仕掛けのみで、仕掛けがなじんだら徐々に沈んでいく

このウキは沈むんですよ!他にも水中ウキってのもありますが、これも名前のとおり水中にあるウキです。

これが究極のフカセ釣りなんでしょうか?